かばん修理工房の三谷でございます。

今回は名古屋市Y様からバッグのパイピング修理のご依頼をいただきました。

ご依頼品はバッグの底のパイピング部分の革が擦り切れている状態でした。


 

パイピングの傷みが特に目立つのは角の部分のみでしたので、この場合、修理としては2つの方法がございます。

1つ目は、ダメージの目立つ箇所の周囲だけを分解し、もともとの革の上から別の革を当ててて補修し縫い戻す方法。

2つ目はバッグの底を一度完全に分解し、パイピングの革を新しい物に交換する方法。

前者は、修理費用を抑えられますので、手軽にダメージを隠したいという場合には向いています。

ただ、部分補修ですので、強度を高めるというよりは外見的な見栄えを整える役割が主になります。

元々の革の上に別の革を当てますので、その違和感を極力抑える為にごく薄い革を使用し、さらに革の両端を薄くします。

ただ、それでも革の色や厚みが周囲と馴染みにくく違和感が出てしまう場合もございます。

仕上がりの美しさやある程度の耐久性を求める場合には後者の方がおすすめです。

こちらも薄手の革を使用はするのですが、部分修理のように目立たせない為の努力は必要ありませんので、しっかりとした革を使用することができます。

外観に関しては、革の色・質感が近い物がご用意できれば、修理箇所が分からない程の仕上がりになります。

今回のご依頼品は、後者の方法でパイピングを新しい革に交換させていただくことになりました。

修理完了後の状態はこちらです↓↓↓↓
 
 

 

 
 

革の色もバッグ全体によく馴染んでおり修理箇所が目立ちません。
 
 

パイピングの修理では4枚の革を重ねて縫う必要がございますので、しなやかで薄手の革を使用します。

縫い戻しの際には、これらの革がずれないように丁寧に縫っていきます。

この工程が重要なポイントです。

ここで失敗をしてしまうと、元々のミシン目が露出する、底の形がいびつになる、パイピングの芯の丸みが綺麗に出ない、などといった問題が起きることがございます。

今回の仕上がりをご覧いただきますと、バッグの底は綺麗な四角形になっており、パイピングのラインも均一に整っております。

パイピングは綺麗に修理を致しますと、見違えるように美しくなりますが、下手をすると非常に間が抜けた印象にしてしまいますので、一つ一つの作業に狂いが生じないように丁寧に行っております。
  

 

Y様、この度はご依頼いただきまして誠に有難うございました。

素敵なご縁に感謝致しております。
 
 

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