茨木県神栖市H様より、
CELINE(セリーヌ)のマカダム柄トートバッグの
ループ1箇所と持ち手の作成・交換のご依頼をいただきました。
こんにちは
かばん修理工房の三谷でございます。
本日も、たくさんのお問い合わせ、ご依頼をいただきまして、誠にありがとうございます。
今回は、CELINE(セリーヌ)の
マカダム柄トートバッグのご紹介でございます。
CELINE(セリーヌ)は、1945年に創業いたしました、
フランスのファッションブランドでございます。
なかでも、オールドセリーヌ(ヴィンテージ)は、
マカダム柄(ブラゾン柄)が、
海外セレブにも愛用者がたくさんいますように、今、非常に人気を集めています。
今回は、ホームページからのお問い合わせをいただきました。
メールで概算をお伝えし、
当店の無料梱包パックをご利用いただきまして、受付窓口へお届け頂きました。
お届けいただいたご依頼品を拝見して、
正式なお見積もりをご案内させていただきました後、修理依頼を承りました。
ご依頼品の状態ですが、
拝見させていただきましたところ、
持ち手の付け根にあるループと呼ばれております皮革を折り曲げた部品が1箇所破損、
千切れてしまっていました。
修理前の状態のお写真↓↓↓↓
そして、持ち手の皮革には、ひび割れが見られました。
これは、全体的に弱っている状態でございました。
修理前の状態のお写真↓↓↓↓
バッグの持ち手は、根元部分のループと共に、
ご使用されます時に、どうしても負荷がかかる部分でございます。
このため、次第に痛みやすい部品といえます。
今回は、新しいループと持ち手を作成してお取り付けいたします。
ループは、CELINE(セリーヌ)の刻印の入ったブランド特有のカシメ金具で本体に固定されています。
皮革部品の交換に伴って、作業工程上、カシメ金具を取り外す必要がございます。
このカシメ金具は、一度取り外すと再利用ができない作りのものでございます。
そのため、取り外し後は、別の新しいカシメ金具をご用意して取り付けますが、
元々のカシメ金具は、メーカーが管理している部品のため、
私どもには、同じ金具をご用意できかねます。
代替え品になるのですが、
同じ色味のゴールドでよく似た、
ロゴマークのない無地の丸い金具をお選びして、お取り付けいたします。
ループの交換では、一度、バッグの開口部より慎重に糸を解きまして、
現状の傷んだループを取り外します。
ループの形状は、現状のものを参考にして型紙を起こし、
新しい部品をお作りします。
縫製の段階では、慎重に表側の元の縫い穴を参考に縫い進めますが、
ステッチ(縫い目)の位置や目数が若干ですが変わることもございます。
強度には影響ございませんのでご安心いただけます。
使用する素材と、取り付ける際の糸につきましては、
現状のものにできるだけ近い色味の牛革をお選びいたします。
仕上がりました時に、なるべく違和感を感じることがないよう、
慎重に吟味いたします。とても大切にしている工程でございます。
修理完了後のお写真はこちら↓↓↓↓
持ち手の作成は、同じ形状の金型がございませんので、
現状の持ち手から、型紙を起こした上で、
新しい持ち手をお作りいたします。
全ての工程が職人の手作業によるものでございます。
丁寧に皮革を切り出すのですが、
曲線部分に関しては、輪郭が微妙に歪む場合もございます。
修理完了後のお写真はこちら↓↓↓↓
新しいループと新しい持ち手が付きました。
再び、お手元に届きました時からまた、末長くご使用していただけますよう願っております。
茨木県神栖市H様
CELINE(セリーヌ)のマカダム柄トートバッグをお預かりして、お直しさせていただきました。
誠にありがとうございました。