かばん修理工房の三谷でございます。
本日もたくさんのお問い合わせ、ご依頼いただきましてありがとうございます。
今回のご依頼品はDiorのレディディオールのバッグです。
ディオールは1946年、戦後まもない混沌とした時代にパリ・モンテニュー通り30番地に誕生。
ニュールックから始まり、次から次へと革新的なデザインを世に送り出してきました。
そしてDiorのアイコンバッグ、レディディオールは1995年に誕生します。
キルティングのようなステッチと四角いフォルム、大ぶりのチャームにラウンド型のハンドル、そしてダイアナ元妃が愛用されていたことで有名ですよね。
今回のご依頼品は、横長でステッチの入っていないタイプのレディディオールです。
シックでよりエレガントな印象ですね。
今回はこちらのバッグの持ち手付け根が千切れてしまったとの事でご依頼をいただきました。
バッグの持ち手の付け根は革の油分が抜けてくると特にダメージを受けやすい部分です。
乱雑に扱ったつもりはないのに、いつのまにか持ち手がボロボロになってしまっていると悲しくなってしまいますよね。
ですが、こういう時にこそ私たち修理屋にお任せください。
バッグは、持ち手を作り直すだけで、見違えるように美しく蘇ります。
ちなみに、持ち手の破損は、場合によっては部分修理もできます。
ただ、今回のご依頼品では、革の乾燥が進行しており、持ち手を分解して部分的に革を当てるという作業が困難な状況でした。
その為、新たに持ち手をお作りさせていただくことでご対応させていただきました。
今回の修理のポイントは二点です。
一点目は、レディディオールの特徴でもあるふっくらとした持ち手をどのように再現するかという点。
もう一点は、新しくお作りする持ち手の「白」がバッグの「白」に上手く馴染むかという点。
まず、持ち手に関しては、今回はあえてオリジナルとは異なる仕様に変更させていただきました。
というのも、このようなコバがぷっくりと厚みのある持ち手を再現するのは簡単ではないのです。
下手をすると頼りない持ち手になってしまいバッグの印象を損なってしまいかねません。
そこで、今回は革を切りっぱなしにするのではなく、芯材を巻き込む形で持ち手の丸みを表現させていただく事にしました。
また、この作り方ですと、持ち手のコバ剤がひび割れてくるといった心配もございませんので安心してお使いいただけると思います。
二点目の持ち手のお色に関しては今回は違和感なく仕上がったと思います。
実は「白」という色は単純に見えて様々な「白」があるのです。
それぞれを単独で見ればただの「白」ですが、並べてみるとずいぶん違和感が出てしまう事もあります。
革は一点ものですので、常にぴったりの色がご用意できるとは限らないのですが、今回は上手く馴染んだのでよかったです。
修理完了後の状態はこちらです↓↓↓↓
バッグのエレガントさを損なうことなく、しっかりとした持ち手が完成致しました。
これからの寒い季節に、白のバッグは素敵ですよね。
長くご愛用いただけますことを願っております。
【お客様の声】
三谷様
鞄、受け取りました。
綺麗に直していただきありがとうございました!
大切に使います!
【かばん修理工房】
お役に立てたこと大変嬉しく思います。
これからも大事に使っていただければ私どもの励みになります。
M様、この度はご依頼いただきまして誠にありがとうございました。
この度の素敵なご縁に感謝致しております。