かばん修理工房の三谷でございます。
今回は名古屋市のY様からハンティングワールドのショルダーベルトの交換をご依頼いただきました。
ハンティングワールドは元々ハンターであったボブ・リーによって1965年にアメリカで設立されました。
彼自身のハンターの経験に基づき過酷な環境でも耐えられるような物づくりを目指し、
同ブランドの代名詞とも言える「バチュークロス」が開発されました。
ハンティングワールドのバッグはシンプルなんですが、色使いや素材のコンビネーションのバランスが絶妙なんですよね。
さて、今回のご依頼品ですが、バッグのショルダーベルトが千切れかかっている状態でしたので、新たにベルトを作成させていただくことに致しました。
今回は元々のベルトの仕様とほぼ同じように作らせていただいております。
ただ、ベルトを繋ぎ留めるカシメに関しましては代替えの物になっておりますのでご了承下さいませ。
こちらのカシメはバッグの内側で留めておりますので、外見的にはほぼ気にならないと思います。
革はオリジナル品と同様に薄手のヌメ革を使用させていただきました。
修理完了後の状態はこちらです↓↓↓↓
ショルダーベルトの色、厚みや細さなどもほぼ違和感なく仕上がっております。
内側の金具の様子はこちら↓↓↓↓
こちらの革を折りたたむような形で細長いひも状にし、黄色のステッチを入れて仕上げてあります。
ちなみに、こちらのバッグのショルダーベルトは御覧の通りかなり華奢な造りになっております。
ですから、バッグを長くご使用される場合には、どうしてもベルトのリペアが必要になる可能性がでてきます。
バッグ本体の部分とベルトの強度に明らかに差があるんですね。
また、ハトメの穴にベルトを通しておりますので、ハトメの金具とベルトが干渉する部分が今回のように傷みやすくなってしまいます。
バッグをご購入される際には、デザインや使いやすさの他に、メンテナンスの事も少し頭に入れておくと、イメージ通りのお買い物ができるかと思います。
もちろん、今回のご依頼者様のようにお気に入りのお品をリペアしながら、ご使用されるというのは非常に素敵な使い方だと思います。
もしメンテナンスが必要な際には私達が全力でサポートさせていただきますのでご安心くださいませ。
ご依頼いただいたおかばんは特に目立ったダメージもなくしっかりとした状態でしたので、これからも長くお使いいただける事と思います。
また、バッグの革の部分に関しましては、時々ケア用のオイルを全体に薄く塗布して拭き取るという作業をしていただけますとより良い状態が長持ちします。
お時間がございましたら、是非お試し下さいませ。
Y様、この度はご依頼いただきまして誠にありがとうございました。
この度の素敵なご縁に感謝致しております。